2017-11-29から1日間の記事一覧
不真正不作為犯の実行行為性については,典型論点であるにもかかわらず多くの受験生が当てはめに窮しているところだと思います。 刑法上の作為義務が存在するかどうかを検討することになりますが,刑法上の作為義務を肯定する場合の基本的な当てはめの流れと…
相殺の抗弁についての判断については,理由中の判断であったとしても既判力が生じるとされている(114条2項)ことから,様々な場面で特殊な扱いを受けることがあるのは皆さんご承知のとおりだと思います。私自身は,訴訟において相殺の抗弁を主張したこ…
最大判平成29年11月29日は,最判昭和45年1月29日を変更し,強制わいせつ罪の成立要件として故意以外の行為者の性的意図を一律に成立要件とすべきではないと判断しました。以下,判旨と雑感を連ねていきます。 1 判旨 「刑法176条にいうわいせ…
今年の予備試験の憲法の問題をチラ見しましたが,きっと多くの受験生は「憲法29条3項違反」を理由とした法令違憲の主張を書かなかったのではないでしょうか? 多くの受験生は,予備校教育の弊害(?)もあって,「損失補償は,法に規定がなかったとしても…